野菜は <野菜・副食物・漬物>

副食物として栽培・利用される、主として草本性植物をいう。

食料として一般に青物、また菜とよばれるものは、古くは圃菜、山菜、野菜、水菜と生育する場所により区別されていた。

しかし、しだいに栽培されるものと野生のものとに分けて、前者を公式的表現、たとえば官公庁用語などでは蔬菜、民間では一般に野菜とよぶようになり、後者を山菜というようになった。

最近では官公庁用語でも蔬菜の名称を廃して野菜というようになり、農林水産省などの蔬菜試験場も茶業試験場と統合、野菜・茶業試験場と改称され、さらに2001年独立行政法人農業技術研究機構所轄の野菜茶業研究所となった。

野菜は、世界の民族によって、その食生活の形、とくに主食の違いによって種類がかなり異なっている。

しかし世界の文化の共通化が進むにつれて、食生活もしだいに特性を少なくし、野菜の種類も世界共通のものが多くなってきている。

たとえばキャベツ、レタス、トマト、キュウリ、タマネギ、ニンジン、ジャガイモなどは、いまやほとんど世界中の民族にとって主要野菜となっている。

しかし一方で民族によってきわめて固有な野菜もまだ少なくない。

たとえば日本のクワイ、ハス、タケノコ、ウドなどはヨーロッパ諸民族は野菜として食べない。

またフランスでもっとも親しまれている野菜のアーティチョークは、パリのものならすべて賛美する日本人も、これをまったく食べようとしないのである。

中国の料理にもマコモ、オオクログワイ、キンサイなど、中国人だけが好む野菜が数多くある。

野菜の種類は世界全体で200~300あるが、きわめて局地的に利用されるものや特殊なものを除くとそれほど多くはない。

日本では1年を通じて約150種の野菜が食べられている。

これは、ヨーロッパでもっとも野菜の種類の多いフランスの約100種、ドイツの約80種、さらにアメリカの約95種に比べると、飛び抜けて多い。

日本では日本固有の野生植物から野菜化されたものは、フキ、ミョウガ、ウド、ワサビなど、わずかの種類しかないが、農業が始まった弥生時代以来、中国大陸や東南アジア各地から、野菜をいろいろ導入して種類を増やした。

これらがいわゆる和食の野菜である。

またさらに江戸時代、とくに明治時代にヨーロッパの野菜類を積極的に導入した。
update:2010年03月16日